日本と世界の株価の動きを比較すると、コロナ下の世界的な金融緩和で米国をはじめ各国の株式市場では史上最高値更新が相次いだのに対して、日本株だけが未だ過去最高値(1989年の3万8915円)には遠く及ばず、出遅れが目立っている。
だが、日本の科学技術、産業立国の力が蘇れば状況は一変する。武者リサーチ代表の武者陵司氏は今回の東証改革をきっかけに、「30年以上最高値を超えることができなかった日経平均株価は10年以内にバブル期のピークの3倍、10万円に向かうだろう」と予測している。
市場再編で株式投資がしやすくなることは、海外の投資家に魅力が増すだけではなく、国民が「老後資金」の形成を考えるうえでも有力な選択になり得る。武者氏が前述したプライム市場の指数に連動する投資信託などは、投資に馴染みのない人も、始めやすいといえるかもしれない。
※週刊ポスト2022年2月4日号