住まい・不動産

自宅の売却「高めの価格設定で売れなければ値下げすればいい」が裏目に出る理由

「売り出し期間」も重要なポイントになる(イメージ。Getty Images)

「売り出し期間」も重要なポイントになる(イメージ。Getty Images)

「マイホーム」は人生最大の買い物とよくいう。そのマイホームを売るときは、必然的に「人生最大の売り物」となる。居住用住宅の購入の場合は、地価や家のスペック(仕様)によって価格が決まるため、同じ地域・同じスペックならそれほど大きな価格差は生じない。

 しかし、売却時にはけっこうな差がつく。住宅を買った人がその家を売る時期はそれぞれで、同じ地域に同じような住宅が売りに出されたとしても、「リフォームをしているかどうか」「リフォームした時期はいつか」「メンテナンスがしっかりできているか」といった要素で家のコンディションにも優劣が出て、売却価格に反映されるからだ。

 さらには売却する時期によっても価格差は当然出る。現在のようにコロナ禍でリモート勤務が普及し、住環境が見直されている環境下では売却価格も変化する。購入時は同じ価格でも、売却時に数百万円の差が出ることはザラなのだ。

「マネーポスト不動産売却」が、居住用不動産の売却を検討したことがある全国30歳以上の男女550人(マンション286人、戸建て274人、土地176人。複数回答可、以下同)にアンケート調査をしたところ、「査定に(とても、やや)満足した」と答えたのは53%(査定に出した回答者415人中)と約半数だった。

 不動産売却時の満足感の違いは、何に起因するのか。「いい人に買ってもらえるか」とか、「早めに売れた」などはあるかもしれないが、価格が占める割合が大きいだろう。思ったより高く売れれば、それだけで満足感はぐんと高まるはずだ。

 当初から状況をよくわかった上で現実に即した売却価格を設定していれば、売却後、不当に低い金額で売ってしまったと感じることはないはず。しかし、破格に高い売却価格を夢見てしまった場合は、それより低い価格で売ってしまった場合に後悔することになる。現実的な売却価格を見ておくことが、満足感を高めることにつながるわけだ。

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