その他、満足できる不動産売却のためのコツを長嶋さんに聞いてみた。
「どうなれば満足かはその人の価値観によります。少しでも高く売りたいという人の場合は、売却のための基礎的なロジックと戦略を備えている不動産会社・担当者と付き合うことが大切です。
相続が絡んでくる場合は、価格だけでなく親族との関係性がどうなるかも満足感に関わってくるでしょう。当事者同士の間に入って双方の言い分を丹念に聞いてくれる営業担当者もいますから、そういう意味でもいい担当者を見つけて任せることが満足感を高めることになるはずです」
先のアンケート結果を裏返して読み解けば、スケジュールに余裕を持たせ、しっかり情報収集を行ったうえで不動産会社を比較・選定することが後悔しない売却につなげられるといえる。
当然、スケジュールに余裕がない場合もあるだろうから、実際の売却の際には何を優先するのかあらかじめ決めておき、不動産会社の営業担当者に説明できるようにしておくといいだろう。
思い入れのある自宅だからこそ、後味よく売りたいと願うもの。そのためにも自宅売却の際に何を重視するのか、購入時と同様に自らの価値観に照らし合わせて考えてみる必要がありそうだ。
◆取材・文/岸川貴文(フリーライター)