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中学受験が苛烈化 背景にコロナ禍の不安も「公立だと柔軟に対応できない」

家族の支えが欠かせない

家族の支えが欠かせない

 いまや父親のほうが前のめりになっている家庭が多い。

 Aさんも夫婦ともに中学から大学までの一貫校だったので、自然と中学受験をさせる流れになったという。だが、学校選びにはコロナ禍ならではの不安もあった。

「2年間のコロナ禍で文化祭や運動会が中止になり、娘は志望校をひとつも見学に行けていません。保護者向けのオンライン説明会などはありますが、生徒の雰囲気とか、どの学校が娘に向いているのかはわからない。結局、大学付属ということと、偏差値、アクセス、それに娘が“制服が可愛い”と言ったのが決め手になりました」(Aさん)

 Aさんの場合、苦労したのは子供に「いかに勉強させるか」だった。

「オンライン授業が中心でしたが、部屋で授業を受けていると思っていたら、塾から電話がかかってきて『娘さんが映っていません』と。見にいくと、YouTubeを見て遊んでいました。受験期になってもそんな感じで本当に困りましたよ。そのつど妻が激怒して、私が間に入ると今度は私が妻に責められて……。試験でいい成績を取ったら新しい服を買ってあげるとか、アメでなんとか乗り切った感じです」(Aさん)

 3年間の塾費用は250万円ほど。夏からは個別指導授業を始めて、月4万以上出費が増えたが、「その分、僕のお小遣いが減らされました」(Aさん)という。

※週刊ポスト2022年2月18・25日号

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