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「理系女子」への道は険しい?進路選択で文系進学を促される女子生徒たち

親や教師から「女性で理系に進学すると苦労する」と言われた経験も(イメージ)

親や教師から「女性で理系に進学すると苦労する」と言われた経験も(イメージ)

 文系か理系か──。芸術系はさておき、高校時代の進路選択の際、この2択に迫られて勉強する教科を決めた人は少なくないだろう。もちろん勉学は自分の興味や能力、夢などに応じて判断することが望ましいが、日本ではなぜか女性が理系を選ぶ人の割合が少ない。経済協力開発機構(OECD)の2019年の調査結果によると、大学などの高等教育機関の入学者の「自然科学・数学・統計学」、「工学・製造・建築」分野に占める女性の割合は、日本はそれぞれ27%と16%で、OECD加盟国36か国の中で最下位。「理系女子=リケジョ」などと注目される機会も増えているが、まだまだその数は少ないのが実態だ。

 実際に理系に進学した、あるいは進学を志したがあきらめた女性たちに話を聞いたところ、進路選択の際に“壁”を感じることも多かったようだ。そのリアルな声を紹介しよう。

親の反対で理系から文系に変更

 高校時代、当初は理系のつもりだったが、最終的には文系に転じたという女性・Aさん(IT企業勤務、30代)。幼い頃から絵本や図鑑で植物や昆虫、動物を見ていることが好きで、小中学校では理科の実験の面白さを感じていたというが、高校に入って親に「理系に行こうと思っている」と伝えると、意外な言葉が返って来た。

「父親から『女の子なんだから、女子大かどこかの私大文学部でも進学した方がいい。女の子で理系は、男からの印象が悪くなるからからやめておけ。彼氏もできないぞ』みたいなことを言われました。今思えば、父親が勝手にそう思っているだけで、かなりの偏見ですよね」(Aさん)

 それでもAさんはめげなかった。大学進学は生物系や農学系、化学系といった学部が候補に挙がった。ただ、自らの思いに反して理数系科目の成績がどうしても振るわなかった。

「実際に成績が良くないと、好きなだけではダメなのかもしれないと思い始め、『もしかしたら理系に向いてない』と思っていた矢先、母親からもダメ押しのような『わざわざ苦手な科目に苦労することないんじゃない?』と言われました。それですっかり心が折れてしまい、文転。国立大学の文系学部を受験して、合格しました」(Aさん)

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