実現すれば初の外国人社長となるが、福田氏は「可能性は低い」と見る。
「カフナー氏は最先端技術を取り入れるための引き抜きだと思います。現在章男氏に近い執行役員のなかから適任者が選ばれるでしょう。特に渉外広報本部長の長田准氏、経理本部長の近健太氏、プリウスの開発などに携わった技術畑の前田昌彦氏が有力だと考えます」
とはいえ、章男氏の進退を含め、豊田家が決めることになりそうだ。
「昔、張氏の社長時代に『そろそろ章男さんを社長にしては?』と聞いたら、張氏は『私には人事権がないんですよ』と答えていました」(福田氏)
これから本番を迎えるであろう欧米勢との“EV覇権争い”の先頭に立つ人材が求められている。
※週刊ポスト2022年3月4日号