あらゆる場面でスマホを使い、デジタルなサービスを利用する機会が多い今の時代。消費生活アドバイザーの丸山晴美さんは、2022年以降、「アナログにこそお金がかかる時代がやってくる」と話す。店舗の維持費や人件費、紙代など、あらゆるコストがかからないデジタルなものに切り替えていくことで、大きな節約効果が期待できるというのだ。
丸山さん自身も、新聞は紙ではなく電子版を利用。スマホやタブレット、パソコンから読むことができる。朝日新聞の場合、紙の購読料が月4400円なのに対し、電子版は980円から。紙面ビューアーなど、すべての機能が使えるプレミアムコースでも3800円と、紙よりも600円ほど安くなる。
「それほど大きな金額ではありませんが、ゴミが出なくて片づけの手間がかからず、必要な記事を簡単にスクラップできるなど、紙よりもはるかに便利。月額440円で700誌を超える雑誌が読めるdマガジンもお得感があります」(丸山さん・以下同)
新聞・雑誌に限らず、今後、あらゆるものが“ペーパーレス化”でお得になる。年賀状や暑中見舞いをはがきではなくメールやLINEにすれば、1枚63円のはがき代と切手代がかからない。また、生命保険や銀行もペーパーレスにすれば安くなる。
「対面販売の生命保険と比べると、人件費がかからないネット保険は、月々の保険料が約1000~2000円安くなります。また、みずほ銀行や三井住友銀行では昨年、新規顧客の紙の通帳の有料化が導入された一方で、ウエブやアプリ上の“Web通帳”は無料。今年4月には三菱UFJ銀行も続く見込みです」
また、公共料金やクレジットカードの明細も、ペーパーレスにすることでポイントがもらえたり、料金の割引を受けられることも。毎月紙で発行される明細に100円近い手数料を取られないよう、アプリやメールで届くように設定し直そう。ペーパーレスに慣れておかないと、この先、ことあるごとにムダな“紙代”を取られてしまうかもしれない。
※女性セブン2022年3月10日号