キャリア

なりたいのは「煉獄さん」…キャリアシート記入が苦手な若手社員たちの本音

 キャリアビジョンとして、“なりたい自分”について記載を求められることもあるが、Aさんは疑問を感じているという。

「3年後、5年後にこうなっていたいという理想を書く欄があるのですが、異動希望を書いたところで叶う保証もないし、逆に今の仕事に不満があると思われるのも嫌なんです……。そもそも私が希望する部署に行ったところで、適性があるかもわからない。むしろまず会社のほうから、私の育成プランを見せてほしいくらいです」(Aさん)

目標を持つことを求められても給料は上がらない

 IT企業に勤務する20代男性・Bさんも、新卒時は営業部に配属。4年目に広報部に異動したが、Aさんとは違い、営業時代からキャリアシートに常々、疑問に思うことがあった。

「“なりたい姿を書け”と言われても困るんですよね。『リーダーやマネージャーになって~』みたいな意欲もないし……。もちろん会社員なので、会社が利益を出すことが大事なのは理解しています。そのために自分にできることがあるならがんばりますし、例えば僕がリーダーに向いていると会社側が判断するんだったら、どうぞそうしてくださいっていう感じです。異動だって、行った先で仕事をするだけですし」(Bさん)

 広報部に異動になったBさんがキャリアシートを提出したところ、上司から「目標が小さい」とダメ出しされてしまった。

「まず、そもそも広報に興味があったわけではなかったので、部署の役割や仕事を知ることから一歩一歩やっていこうと思い、そう書いたのですが、上司から目標が小さすぎると文句を言われました。かといって、社内には自分が目指したいと思える人もいないから、キャリアシートの『将来なりたい自分像』の欄に『煉獄さん』と書いたんです。

 熱くて強い男性は魅力的だし、炭治郎たちに強い影響をもたらした人物でもあります。生きた証を残せる人は希少だと思うので、後世に残るような影響ある仕事がしたいという、けっこう大きな意味を込めて書いたのに、『社内の○○さんのようになりたい』と修正させられました」(Bさん)

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