魅力的な“専用ツール”に落とし穴も
食品メーカーに勤務する40代女性・Bさんは、買ったけど使わなくなったものとして「にんにくの皮むき器」を挙げた。
「筒状になっているもので、にんにくをなかに入れて、コロコロすれば皮が剥がれるというものです。でも、一個くらいならそのまま手で剥いてしまったほうが早いという(笑)。大量に剥く人とかならいいのでしょうけど」(Bさん)
その他Bさんは、「ドレッシングボトル」も使わなくなったと明かす。
「油や水をこれだけ入れたらいいというメモリがついているものです。でも、そんなに大量にドレッシングを作ることもないし、少量ならわざわざボトルなんて使わない。家族がたくさんいるとか、よくホームパーティーを開くとか、大容量を作る人向きですね。何かをする専用のツールは、一見魅力的なんですが、私の場合、勢いで買ってしまって結局その後、使わなくなるケースも多いです……」(Bさん)
「絶対便利」と思って買った電気ケトルの顛末
昨年、一人暮らしを始めた商社で働く20代女性・Cさんは、「ジューサーは人を選ぶ家電だった」とため息をつく。
「ジューサーで、小松菜にリンゴ、バナナ、ニンジンといった野菜や果物のミックスジュースを作って、ヘルシーな生活を送ろうと思ったんです。でもとにかく後片付けが面倒で、自分だけのために手間がかかりすぎるなと……。場所もとりますしね。時間に余裕がある人とか、広い家に住んでいる人ならともかく、一人暮らしの私には向いていませんでした。でも手作りのジュースがめちゃくちゃおいしかったのは事実です」(Cさん)
また、友人から「電気ケトルはいらなくなるよ」と忠告されたものの、ネット上の口コミをつぶさに調べたCさんは「絶対便利」「むしろ必須アイテム」という声を信じて購入。しかし、友人の言葉通り、使わなくなったという。
「一人分のお湯を素早く沸かせるのは、絶対便利だと思いました。でも、実際は一人暮らし用の狭いキッチンだと割と邪魔(笑)。そのうち、お湯を沸かす時には、鍋を使えばいいということに気が付きました。何を今更って感じですけど……」(Cさん)
どんなに優秀なキッチングッズでも、自分の性格や趣向で生活に合わない場合もある。「便利さ」に惹かれてあれもこれもとつい購入してしまう人は要注意かもしれない。