隣人が何者かわからない。住民たちの不安
そこまで大きな事件でなくとも、人間関係のもつれによる隣人トラブルは身近に起こり得る問題だ。リアルケースを見てみよう。
「この地区は月曜と木曜が可燃ゴミ。きちんと集積所もあるのに、あるマンションは年がら年中ゴミが散らかっていて治安にもよくない。そこだけスラム街みたいな感じなんです。先日は人間の便らしきものがあって、犬の散歩はもちろん、子供も違うルートで通学させています」
眉をひそめて語るのは、都内有数の文教地区として知られる文京区に住む40代の女性。
「管理会社を調べて苦情を言ったんですけど、担当者はのれんに腕押し。もうだめだと思い、別の土地で子育てにベストなところはないか探しています」
住宅地にあって、迷惑行為をしないというのは当然のルール。だが、規則として明文化されていなくても、近隣に恐怖や不安を抱かせないように暮らすことも当然の義務だろう。神奈川県川崎市に住む50代の女性は興奮気味に話す。
「向かいのアパートには、なぜかカーテンがなくて、タオルがいつもハンガーにかけられているのが丸見えなんです。普段は白いタオルなんですが、黄色のタオルが干してあるときだけ、大人数、しかも女性ばかりがその家に入っていくんですよ。新興宗教なのかなんなのか……。気になって気になって、隣の奥さんと報告しあってますね」
隣人が何者かが気になるという声はほかにも。
「大学進学のため上京してからずっと同じアパートに住んでいるんですが、隣の部屋からほとんど音が聞こえないのが気になって。思わずベランダから身を乗り出してのぞいてみたら、ベランダにサイズの違う女性ものの靴が30足くらいあって、部屋もぎっしりモノで埋まってて……。犯罪の温床になっていないか不安です……」(20代女性)
取材・文/辻本幸路
※女性セブン2022年4月7・14日号