近頃、世代や国境を超えて人気がある盆栽。樹高20センチまでの「小品盆栽」はネットオークションなどでの取引が活発で、1鉢1万~2万円で売買されている。石井貴さん(66歳、匿名)は、地方公務員を退職後、趣味だった盆栽に夢をかける。
「手がけた盆栽を販売している傍ら、カルチャースクールでも教えています。日本盆栽協会などが資格を出していますが、無資格でも教えられます。盆栽は育てるのに年単位の時間がかかり、講義の謝礼も1回3000円ほどと収入としては少ないですが、盆栽の道は60代なんて序の口。最近は知人からプレゼント用に作ってほしいと言われるようになり、盆栽作家としてデビューするのを退職後の生きがいにしています」(石井さん)
定年後は「趣味を仕事に」も有力な選択肢だ。
※週刊ポスト2022年4月8・15日号