建て替えなどにより、電柱の設置位置が原因で生活に不便が生じるというケースが少なからずある。そんなとき、問題解決のために場合によっては移設することができるという。どうすれば電柱の移設が可能になるのか、業者に聞いてみた。
『ウィズコロナ時代に後悔しない 暮らしの新常識109』(小学館)において、送配電事業を行なう東京電力パワーグリッドの広報担当に聞いたところ、電柱の移設要請は電話もしくはウェブから申し込めるという。
「申し込み後、日程を調整してスタッフと要請者が現地で立ち会い、移設が可能なのか、どこへ移動するのか等の確認をします。移設が可能となった場合は、最終的に要請者から工事費用をいただきます」
工事費用は約60万円だが、対象が主軸となる電柱だった場合、移設の難易度が上がりさらに費用がかかる可能性もあるという。ちなみに、電線の改修は約12万円、引込線は約3万円、地支線は約7万円がかかる。
ネット上には「敷地内の電柱であれば無償で移設できる」といった情報が散見されるが、それは必ずしも正しくない。
「家を建てる際に地権者の同意を得た上で電柱を建てています。改築などで電柱を移動したいという場合も、要請者都合となるので費用が発生する場合もあります」