電柱の移設が可能となった場合でも、簡単に移設できるわけではない。移設先の近隣や道路管理者等の用地の承諾を必要とするほか、工事中に停電する可能性もゼロではないため近隣の利害関係者への連絡、交渉、承諾を得る必要がある。期間も、移設完了までは4〜5か月以上を要する場合がある。
また、住宅が密集している場合や、移設先が近隣住民の生活の邪魔になる場合、近隣住民に反対された場合、道路に干渉する場合など、移設できないケースもあるという。田んぼなどの地盤が緩い場所への移設や、埋設物があって電柱が設置できない場所への移設も不可能な場合がある。また、「電柱1本分」ほどの距離の移設は断られる可能性もあるという。
費用をかけてでも移設を望むのか、多少の不便に目をつぶって生活するのか……。
※ニューノーマル研究会編『ウィズコロナ時代に後悔しない 暮らしの新常識109』より一部抜粋、再構成