移し替え先としては、定期預金や個人向け国債、金利がよくノーリスクな“証券口座と連携している銀行の預金口座”などがおすすめだ。
倉田は国税職員時代に、給料の半分の約10万円を毎月先取り貯蓄して貯金していたという強者だが、それぞれの家庭で無理のない設定をするのが貯金を長続きさせる秘訣だ。
お金を大切に扱う意識づけが大事!
「自分が貧乏体質かどうか、自覚している人もいない人も、まずは自分のお金習慣を見直すことが大切です。そして収支の見える化と出費のコントロールをした上で(第1回参照)、お金が勝手に貯まる仕組みを作れると、いいんですよね」
そこでカギとなるのが、財布の使い方と意識づけだ。
「OLさんはブランドものの財布をいくつも持っているイメージですが、芸人の間では先輩芸人の財布を後輩が引き継ぎ、人気にあやかるのが伝統です。ただ、毎月いくら使ったか把握できない人は、せっかくもらった高級財布がパンパンに膨れて、残念なくらい汚れているんです」
財布をきれいに使うのも、意識を変える1つの方法だという。
「借金が270万円まで膨れ上がったある芸人の財布は、ポイントカードやレシート、期限切れの割引券などがぎっしりで“まるでハンバーガー”状態でした。一方、お金持ちには財布をきれいに使っている人が多かった。財布を見れば、お金を大切にしているか否かがわかるんです」
(第3回につづく)
【プロフィール】
さんきゅう倉田/2008年、東京国税局に入局。2010年、NSC東京校に入学。現在は、ポッドキャスト『さんきゅう倉田のYEN貯めラジオ』などで活躍中。著書に『お金持ち 貧困芸人 両方見たから正解がわかる! 元国税職員のお笑い芸人がこっそり教える 世界一やさしいお金の貯め方 増やし方 たった22の黄金ルール』(東洋経済新報社)などがある。
取材・文/北武司 撮影/浅野剛
※女性セブン2022年4月28日号