遠藤さんは、成長する見込みのある株に共通する条件を挙げる。
「株価が10倍になるには時価総額も10倍になる必要があるため、時価総額が小さい株の方が有望です。特に、時価総額が300億円以下の『小型株』がいいでしょう。また、雇われ社長ではなく、自ら会社を創業して、現役で業績を伸ばそうとしていることも大切。そして、誰が見てもわかりやすい、夢のあるビジネスをしていること。すでに多くの人に評価されている企業ではなく“世の中が少しずつ魅力に気づき始めた”くらいのタイミングで買うのがベストです」
さらに、新規上場したばかりの企業の株を意味する「IPO」も注目だ。カブ知恵代表の藤井英敏さんは言う。
「上場して時間が経っている銘柄は過去の推移から妥当な株価で売り買いされるが、IPOは出たばかりで前例がない。値動きが大きく、100万円で買ったものがトイレに行っている間に90万円になったり120万円になったりと、かなりのハイリスク・ハイリターンです」
個別投資のギャンブル性を下げるには、手持ちの資金を元手にした「現物取引」だけに絞り込み、限界を決めること。「5万円まで」「投資額の2割まで」などと損切りの上限を決めておけば、株価の上下に焦って、必要以上の損をすることはなくなる。
コロナ、地震、そして戦争──不透明な状況が続いているからこそ、リスクを踏まえたうえで未来に投資しておきたい。
※女性セブン2022年4月28日号