4月から食料品や日用品、光熱費などの値上げが相次いでいるが、“値上げ地獄”はまだ始まったばかりだ。ファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏が解説する。
「ウクライナ情勢による本格的な値上げラッシュはこの先の5~6月以降となるので、まだ“入り口”と考えておいたほうがいいでしょう。生活必需品や身近な嗜好品などの値上げがすぐそこまで迫っています。小麦はもちろん、カップラーメンや輸入ワインなどは軒並み10%近い値上げが予定されています」
主な商品の詳しい値上げの予定は別掲の表に示したが、身近なレトルト食品や即席麺なども軒並み値上げが予定されている。丸山氏は、「今のうちに買いだめしておくのが望ましい」と説く。
「例えば小麦は政府が一括で輸入してから製粉会社などに卸す仕組みですが、その間に“タイムラグ”がある。現時点でまだ値上げされていない商品も多いので、普段から使う食料品や日用品は半年から1年分ほどまとめ買いしておけば、当面は影響を受けずに済みます」
ただ、何でも闇雲に買いだめすればいいというわけではない。
「基本的に買いだめしてよいのは『定番品』です。腐らなくて賞味期限が長く、かさばらず、嗜好品ではないもの。最近は地震が頻発していますし災害時に非常食になるものがおすすめです。保存が利くものでも賞味期限は半年から1年ほどなので、ひとまず半年分ほど買いだめする。賞味期限が近づいたら食べて、また買いだめする『ローリングストック』が効率的です」
“せいぜい数%の値上げだろう”と思う人もいるだろうが、そうした「1円」を甘く見る考えがこれからは通用しなくなる。