自分で店に行ってテイクアウトした方が早い
IT企業に勤務する20代女性・Bさんは、ファストフード店やスーパーなどへ徒歩5分圏内の恵まれた立地に住んでいることを「フードデリバリーを頼まない理由」に挙げる。
「繁華街に近いので、誰かに運んでもらうよりも、自分で店に行ってテイクアウトした方が早いというのが本音です。でも、同じような立地に住む友人は、頻繁にフードデリバリーサービスに使っていて、1回3000~4000円くらいかかっているようなので、価値観は人それぞれだなと思います。
その友人に、『近くに飲食店はいっぱいあるのに、どうしてフードデリバリーを利用するの?』と聞いたことがあるんですが、友人は、『近くにない飲食店のメニューを頼む。なかなか行けないようなお店のものを、家にいながらにして食べられるのは楽しい』と言っていて、なるほどと思いました」(Bさん)
家から出られない人にはいいかもしれないけど…
「非常時ならともかく、普段は利用する予定はない」と言うのは、人材紹介会社に勤務する40代女性・Cさんだ。自らをフードデリバリーサービス向きの人間ではないと評する。
「一食のためにスマホをいじって注文して、デリバリーが到着するのを待つ時間があると、自分のペースを崩されてストレスを感じてしまう。ちゃんとしたものを作るのが面倒だったら、インスタントラーメンやレトルトでいいかなと思っちゃうんですよね。
フードデリバリーで画像と全然違うものが届いたなんてトラブルの話も耳にしてしまうと、面倒そうだなと思ってしまう。でも、実は頼んでみたい気はあるんですよ。よくチラシが入っていて、それを見るといいなと思うんですけどね。家から出る暇もないくらい忙しい人や、動けない人にとっては便利なサービスだと思います。私も、病気で動けないような非常時にはお世話になるかもしれません」(Cさん)
便利なフードデリバリーサービスを繰り返し利用する人もいる中で、その魅力はわかっていながらも、まだ手が出せずにいる人もいるようだ。