誕生日が1962年5月1日以前の場合は、再加入手続きが必要。同年5月2日以降生まれなら、事前に「任意加入被保険者」となるための継続加入手続き(種別変更手続き)が必要になる。
「また、受給開始年齢の上限も70才から75才に引き上げられたため、iDeCoも60~75才までの好きなタイミングで受け取ることができます」(深川さん)
積み立て時、運用時、受け取り時の3大メリットがあるうえ、使い勝手もよくなるなら、加入したほうが有利ではないだろうか。
年金受給開始の前に元本確保型に切り替え
iDeCoは金融機関を選び、運用商品を選んで、長期で積み立てていくシステム。ある程度選べば、あとはほったらかしで大丈夫だ。つまり、資産をどれくらい増やせるかは、金融商品選びにかかっているということ。
ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんは、価格変動型の投資信託の中でも、信託報酬が安くて純資産額が多いものを選ぶといいと語る。
「リスクを分散しつつ利益を狙えるため、全世界株式投資信託やバランスファンドが特におすすめです。ただし、どうしてもリスクを抑えたい場合は、元本確保型にしておいた方が安心でしょう。“iDeCoでは元本確保型の定期預金などを選び、つみたてNISAでは価格変動型にあたる投資信託で運用する”というのも1つの手」(風呂内さん)
どちらを選択するにせよ、受給開始年齢が近づいてきたら、利益が減らないように元本確保型に切り替え“利確”することを忘れずに。受給直前まで価格変動型のままにしておくと、コツコツ増やしたお金が減ってしまう可能性があるからだ。