新生活が始まる4月。この機会にムダを見直し、節約や貯蓄に励む決意をする人も少なくないのでは。そこで「まず何から始めたらいいのかわからない」という人に向けて、貧乏体質から抜け出して貯める方法を、元国税マン芸人・さんきゅう倉田に聞いた。今回は「投資編」。【全5回の第3回。第1回から読む】
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【投資編】税制優遇のある投資制度を中心に!
コツコツ貯めたお金を大きく増やすなら、“投資”で資産作りや老後への備えをするのもおすすめだ。
「その第一歩を踏み出す場合、国の税制優遇のある長期投資制度を利用するのが有利です」(倉田・以下同)
おすすめなのが次の2つ。
●NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)
●iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)
「NISAをひと言で説明すると、株の売買で利益が出ても、税金がかからないシステムです。株式や投資信託が対象なのでリスクがゼロではありませんが、投資にチャレンジしたい人は最初に利用すべき制度だと思います」
通常100万円で株を買い、それが120万円に値上がりしてから売ると利益の20万円に約20%の課税がかかり、4万円以上の納税が必要になるが、NISAや積立型のつみたてNISAは、運用益非課税となっている。
表のように現行のNISAは2023年末に終了するが、2024年からは新制度のNISAを利用できるので心配はない。
「一方のiDeCoは、国民年金、厚生年金に加え自己資金を運用することで年金を増やす制度で、【1】掛け金が所得控除になる、【2】運用益に税金がかからない、【3】受取時も一定の控除があるなどの利点があり、老後の備えに有利です」