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合法的に贈与税がかからない方法「生活費・教育費として贈与」「不動産タダ貸し」…ただし注意点も

合法的に贈与税がかからない方法11のポイント

合法的に贈与税がかからない方法11のポイント

 橘氏がまず挙げるのは、生活費・教育費として贈与する方法だ。

「たとえば学生である子供への生活費の仕送りは、110万円の非課税枠とは別で、贈与税がかかりません。子供の学費などで親が年間110万円以上を負担するケースは珍しくないが、これにも贈与税がかかりません」

 ただし、注意点がある。

「生活費や教育費が非課税となるのは、必要な都度、贈与を行なった場合に限られます。生活費を毎月10万円ずつ渡せば非課税ですが、1年分120万円を一括で振り込むと都度贈与とみなされず課税されます。また、渡した生活費や教育費が実際に使われず、貯金や株式投資などに回された場合も課税されます。税務調査では過去に遡って使途を調査されるので、口座を分けて管理することが重要となります」

 贈与税の特例を積極的に使うのも、相続税対策には有効という。

「たとえば教育資金の一括贈与は、子や孫に将来必要になる教育費を見積もって一括贈与する場合、1500万円まで非課税となる特例です。前述した教育費の都度贈与と組み合わせることで、1500万円以上の財産が圧縮できることになります。また、住宅取得等資金贈与は18歳以上の子や孫の住宅購入資金として贈与すれば、最大1000万円が非課税となる制度。これらはぜひ活用することをお勧めします」

 表の通り、贈与の特例は他にもあるが、注意が必要な制度もある。

「結婚後20年以上経過した夫婦に適用される贈与税の配偶者控除、いわゆる“おしどり贈与”は、現在の住宅や、これから先の住宅購入資金が最大2000万円まで贈与税非課税となる制度です。

 しかし、夫婦間で相続が発生した場合、そもそも相続税は1億6000万円まで非課税となる。相続の観点からすると節税効果はありません。むしろ、不動産登記費用や不動産取得税などで出費がかさむ可能性がある。利用する際は慎重な検討が必要です」

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