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問われるメガバンクの存在価値 バブル崩壊以降“お金持ちにだけ”やさしくなった

メインバンクとして「メガバンクを選ぶ」理由はどこにある?(イメージ)

メインバンクとして「メガバンクを選ぶ」理由はどこにある?(イメージ)

 メガバンクにおける普通預金の金利は約0.001%、定期預金は約0.002%と超低金利だ。過去には普通預金の金利でも約3%、100万円預ければ1年で3万円ほど増えた時代もあったことを考えると、何のために預金しているのかわからなくなる。経済評論家の上念司さんはその理由をこう語る。

「低金利となったきっかけはバブル崩壊です。メガバンクが続々と経営悪化に陥ったため、企業は融資を受けられず、ボーナスの減少やリストラが相次ぎました。住宅ローンを支払えなくなった個人も増えたため、景気回復策として日本銀行が講じたのが、ゼロ金利政策です。

 しかし、その後も景気は回復することなく、金利は引き下げられるばかり。そこでメガバンクは、これまで無料で行っていた、通帳発行や両替、口座の管理サービスで手数料を取るなど、有料化せざるを得なくなりました。もはや、メガバンクのサービスは顧客の方を向いていないといってもいいでしょう」

求められるのは金を創造する力

 低金利に手数料……それでもメガバンクと取引を続けている人は多い。なぜか──。

「昔からの安心感が大きいんですよね」とは、東京都在住の会社員Tさん(52才)だ。

「そもそもメガバンクを選んだのは、会社の給与振り込み先にと指定されたからで、それから合併などもありましたが、約30年間同じ銀行。だから、公共料金やクレジットカードの引き落とし口座にもしていて、いまさら他行に変えて手続きし直すのが面倒なんですよね」

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