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問われるメガバンクの存在価値 バブル崩壊以降“お金持ちにだけ”やさしくなった

 では、メガバンクならではのメリットはないのだろうか。

「もちろんあります。第一に、顧客の預貯金をきちんと守ってくれる安全性です。加えて、支店数やATM数が多いため、多くの人が利用できます」

 それに、サービスが変わったのは、国の政策のせいでもある。低金利の政策では、貸し倒れなどの失敗は許されないため、どうしても担保などの保証がある企業への融資が優先されてしまうのだ。加えて、金利が低くなればメガバンクの収入が減るため、それに代わる収入源を確保しなければならない。

 その主な収入源が、手数料や、ローンの金利であり、その姿勢が利用者に直接跳ね返ってきている格好なのだ。

【プロフィール】
上念司さん/日本長期信用銀行、臨海セミナーなどを経て、経済評論家として活躍。主な著書に『もう銀行はいらない』(ダイヤモンド社)など。

取材・文/上村久留美

※女性セブン2022年6月9日号

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