あるお店が「ペイ」を廃止したワケ
PR代理店に勤務する30代女性・Cさんは、乱立する決済方式に辟易としていた。
「何とかペイがいっぱいあり、ややこしいなと思っていたことがありました。自分が利用するペイにその店が対応しているか確認することが大事で、『○○は対応、□□は使えない』みたいなことも多い。店によって使える決済方法が異なるので、その使い分けを面倒に思っていました」(Cさん)
そんな折、Cさんがよく行く店で、キャッシュレス決済に関する異変に気づいた。
「そのお店では、いろいろなペイを導入していたはずなのに、クレジットカード決済を残して、すべてやめていました。キャッシュレス化と逆行しているなと思いつつ、店主に理由を聞くと、手数料が負担になっていたとのこと。ペイをやめたことで特にお客さんが減っていることもないようで、お店も翻弄されているんだなと思いました」(Cさん)
急速にキャッシュレス化が進む裏では、過渡期ならではのさまざまな歪みが生じている。はたして政府の目論見通り、日本はキャッシュレス先進国への道を歩めるか。