投資情報会社・フィスコが6月13日~6月17日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は上げ渋りか。焦点の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが予想され、目先の政策スタンスが注目される。一方、日本銀行は現行の金融緩和策を継続する方針を示しており、日米金融政策の違いを背景としたドル買い・円売りは継続しそうだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は6月と7月のFOMCで0.50%の利上げが織り込まれ、政策金利に当たるFFレート(誘導目標上限値)は2.0%に到達。ブレイナードFRB副議長をはじめ引き締め継続に前向きで、年末時点で3%付近への上昇が予想されている。
ただ、5月半ば以降に発表された経済指標はフィラデルフィア連銀製造業景況やコアPCEデフレーター、住宅関連統計などは前回を下回る内容となり、引き締めによる懸念が浮上。FOMCで景気に配慮しタカ派色を弱めるなら、金利安・ドル安に傾く展開となりそうだ。
欧州中央銀行(ECB)は6月9日の理事会で7月の利上げ方針が示されており、会合後のユーロ売り・ドル買いは限定的となりドル・円の重石となる。一方、日本銀行は国内のインフレ圧力を認めつつも、異次元緩和を継続する考えを堅持しており、引き続き円売りが主要通貨を支える要因となる。ドル・円は134円台に浮上しており、2002年1月に付けた135円15銭が視野に入ってきた。
【FOMC】(14-15日開催)
FRBは14-15日開催のFOMCで0.50%利上げが見込まれ、金利高を手がかりにドル買いが進む見通し。ただ、0.5ポイントの追加利上げは織り込み済みのため、想定通りならドル買い・円売りが大きく広がる可能性は低いとみられる。
【米・5月小売売上高】(15日発表予定)
15日発表の米5月小売売上高は前月比+0.2%と、4月の+0.9%から鈍化が見込まれる。ただ、個人消費全体はそれほど縮小していないとみられ、市場想定に沿った内容なら株安につながる可能性は低いとみられる。