もともとは愛し合って結婚し、苦楽を共にした夫婦でも、さまざまな理由で「家庭内別居」へと進むことがある。コロナ禍でリモートワークとなり、夫婦が顔を合わせる機会が増え、その結果あらが気になるようになり、けんかばかり……そんな夫婦も増えているというのだ。
離婚はしたくないけど、顔が合わせたくない……“家庭内別居”に踏み切る場合、家庭内別居を始める際は、どんな風にはじめ、どんな点に注意したら良いのか。離婚問題に詳しい弁護士の齋藤健博さんと、夫婦関係コンサルタントの川崎貴子さんに、聞いた。
【STEP1】まずは寝室を分けるところから
「寝ている時間を別々に過ごすだけでも、夫婦に距離感は生まれます。性交渉を避けられるのも大きいですね。安眠できないなど理由も説明しやすいので、まずは寝室を分け、自分の時間を確保することから始めてみてください」(川崎さん)
【STEP2】生活スペースを分ける
一緒にいる時間が長いと、けんかの機会も増える。寝室を分けたら次は、日常生活でも顔を合わさない工夫を。
「会わなければ、相手の嫌なところが目につきにくくなります。ですから家庭内別居のポイントは、家の中の住み分けになります」(齋藤さん)
リビングとその周辺は家事をメインにする妻の領域にし、夫にはリビングから最も離れた個室を与えるのがおすすめ。
【STEP3】家事はお互い自立して行うのが◎
家事は妻の負担が大きくなるケースが多いので、ルールを決めてできる範囲でやるか、手をつけないのが◎。
「接点を減らすためにも、家事は個別にするのがおすすめ」(川崎さん)