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相続時の税務申告「遺言書があるケースでも注意が必要」と税理士が警告するワケ

 またプロは“現在”だけでなく、将来を見据えた提案をすることもある。ACCESS税理士・不動産鑑定士事務所の税理士・植崎紳矢氏は、夫の財産を相続した妻が亡くなる「二次相続」のケースに着目する。

「夫の財産が基礎控除額以下で妻が多額の財産を持つ場合、夫の財産を相続する一次相続は相続税がかかりません。ただ、そのまま妻が相続すると『二次相続』で相続人が少なくなった子供世代の相続税がハネ上がることがある。それを考慮して一次相続の段階で妻ではなく、子供に相続させたほうが二次相続の負担を減らせることが多い。こうした細やかな提案ができるのは、相続に強い税理士だけです」

 見落とされがちなのが、「故人の確定申告」だ。

「確定申告が必要な人が亡くなった場合、相続人が代わりに確定申告するのが『準確定申告』です。故人の年金収入が400万円以上、副業収入が年20万円以上ある場合などは申告義務が発生します。相続人全員が共同で行なう必要があって必要書類も多いので、専門家の助言を得て進めましょう」(植崎氏)

※週刊ポスト2022年7月1日号

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