マネー

「家が売れない…」不要な相続で負債を負う人は後を絶たず 相続放棄の泣き笑い

これをやったら「相続放棄」が認められない主なNG行為

これをやったら「相続放棄」が認められない主なNG行為

相続発生から3か月でほぼ運命が決まる

 司法統計によると、近年は年間約23万件もの相続放棄が実施されている。相続が生じるケースと同様に、相続放棄も増えているのだ。

「それでもまだ、“財産はすべて相続しないといけない”と思い込み、不要な相続で負債を負う人が後を絶ちません。まずは相続放棄について正しく理解し、いざというときに備えておくことが求められます」(椎葉さん・以下同)

 マイナスの財産を相続しないためにはどうすべきか──。

 相続放棄をするには相続放棄申述書や被相続人の住民票除票などを用意し、家庭裁判所で手続きする必要がある。注意すべきは、被相続人が亡くなってから(相続人が相続の発生を知ってから)原則3か月以内に手続きをしなくてはならないことだ。

「3か月以内になんの手続きもしないと、プラスの財産もマイナスの財産もすべて相続する『単純承認』を選択したとみなされます。相続発生から3か月でほぼ運命が決まるのです」

 相続放棄をしたくても、コレをしてしまったらできなくなる「NG行為」にも気をつけたい。相続診断協会の法務税務委員で弁護士の木野綾子さんが説明する。

「例えば故人が住んでいた家の大家から、“亡くなってから2か月分の家賃を滞納している”と言われ、迷惑をかけられないからと相続財産のなかから家賃を払うと、単純承認したとみなされて相続放棄が認められません。故人の土地や家、有価証券や車を売ったり、それらを名義変更することなどでも相続放棄が認められなくなる」

※女性セブン2022年7月7・14日号

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。