【3】欄外の矢印を見る
各企業を紹介するページの欄外(小口)には、上、横、下向きの矢印が記してあります。これは、前号からの営業利益予想の変化を一目で知ることのできる矢印です。1本上に向いていれば5%以上、2本向いていれば30%以上、上振れているサインになります。
ただし、実際にこの矢印でわかることは「今期の営業利益予想」だけなので、上向きだから良いという単純な見方をするわけにはいきません。あえてひと手間加えて、今期から来期の営業利益以外の全ての変化率を見て、現状の期待との乖離を探しています。
例えば、欄外の矢印が下向きだけど、来期予想はしっかりとした成長を確認することができれば、今期予想からの期待と来期予想までを含んだ期待には乖離が生まれ、いずれ株価に反映される可能性が高まります。
【4】特集を見る
会社四季報の各企業のページには、毎号違った特集が組まれています。これはページの左側の中段付近、業績欄の2つ上の四角の枠の中に書かれています。2022年夏号では、外国人持株比率と会社の業績修正について記載されています。この欄は毎号異なるので、説明を読んで使えそうであれば分析に取り入れていきます。
2022年夏号には、これまでの業績修正についての回数と修正率が掲載されていて、過去の修正の“癖”を見ることができます。6月に発売されたということは、まだ第1四半期の決算発表の前なので、この特集を参考にすることで、「保守的な業績予想を出して上方修正する傾向のある会社なのか?」、あるいは「強気な業績予想を出して下方修正を出す傾向のある会社なのか?」などを見極めていきます。業績修正は、株価を大きく動かす要因となるので、今号の特集にはヒントが多いです。