なぜ投資で失敗するのか
多くの人が投資で失敗する理由は3つあります。
【1】投資に対する知識不足
「なんとなくよさそう。上がりそう」、もしくは「有名投資家の誰々さんが上がると言っていたから」などと曖昧な感覚で投資をすると、遅かれ早かれ失敗します。投資には、不確実なことがたくさんありますので、百戦錬磨のプロですら、100%勝てることはありません。初心者でありながら、まったく勉強せずに勝てるはずがないということを自覚しましょう。もし勝てたとしたら、それは“たまたま”であって、再現性はありません。
【2】タイミングを狙いすぎる
SNSなどでも「今が底だ! 買うべしー!」と言った発言を見かけることがあります。大きく価格が下落したときは、まさに絶好の買いタイミングに見えます。しかし、相場の底は、あとからそこが底だったと気づくもので、途中段階では分かりません。底だと思って買ってからさらに大きく下げることもよくあります。相場の底や天井は「相場の神様のみ知る」と思いましょう。
【3】感情に流される
たとえば、投資で損失を出したあと、なんとかその損を取り返そうとムキになって、大きな賭けに出てしまうなど、感情に流されてしまうとたいてい失敗します。投資は自分との戦いと言われるほど、感情のコントロールが大切です。
誰にでもできる「ズボラで欲張りな投資法」
投資で失敗しないためには、上記の3つに当てはまらないようにすればよいのですが、実際にはなかなかむずかしいものです。ところが、それほど多くの知識を必要とせず、タイミングを気にせず、感情に流されない投資法があります。しかも、かなりの確率で十分な資産を築ける可能性が高い夢のような投資法です。
投資で知識が必要なのは、どの国が成長するか、どの銘柄が上がるか、これから伸びる産業は何かなど、つねに変化する経済を敏感にキャッチし、それらの知識を絶え間なく取り入れ、投資対象を物色しなくてはいけないためです。そんなことならいっそ、ぜんぶ丸ごと買ってしまえばいいのです。つまり「分散投資」です。
タイミングが気になるのは、目先の利益を意識するから。それならゴールをうんと遠くにすればいいのです。多くの人の資産運用の目的は、老後の資産形成だと思います。10年、20年、30年先にゴールを見据えれば、日々の細かい値動きは気にする必要がありません。つまりこれは「長期投資」です。