相続の準備において、何よりも大切なのは「争いを避けること」だと、専門家は口を揃える。遺言書もなく、誰が相続するのかもわからす、遺産総額がプラスになるのかマイナスになるのかもわからずに争うことこそ、最大の「負の相続」だ。
「最低限のことでも、元気なうちに準備をしておくだけで、円満な相続につながるかどうかは変わります。何も準備していないと、亡くなった人の口座からお金を引き出しただけでも“凍結される前にネコババしただろう”などと、争いにつながりかねません。口座の有無や引き出したお金の使い道など、事前の準備と情報共有を」(橘さん)
面倒だからといって先延ばしにしては、後から必ず後悔することになる。面倒だからこそ、手抜きしてでも、できることからやっておくのが、円満な相続への第一歩だ。
※女性セブン2022年7月21日号