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相続手続きは「最悪の場合、やらなくていい」 相続放棄の判断は3か月以内に

あらかじめ負の相続の有無と、どれくらいの金額かを家族と共有しておきたい(イメージ)

あらかじめ負の相続の有無と、どれくらいの金額かを家族と共有しておきたい(イメージ)

 長い間、生活を共にしてきた家族の財産を引き継ぐ。それだけのことなのに、相続の手続きはあまりにも複雑で、面倒くさい。だからといって、相続争いになったり、相続税をたくさん取られるのは、もっと面倒だ。

 円満相続税理士法人代表で『ぶっちゃけ相続』著者の橘慶太さんは「特別お金持ちではない、普通の家庭がいちばん危ない」と語る。

「2018年に起こった相続争いは1万5706件で、76.3%が“遺産総額5000万円以下”。33%は遺産総額1000万円以下の家庭で起きています。相続争いは“お金持ちの家だけで起こるドラマ”などではないのです」

 遺産がそれほど多くないからこそ、分け方で争いが起きるのだ。トラブルや損を避けるために「これさえやっておけば、なんとかなる」と安心できる、できるだけ簡単で、すぐにできる相続の準備はないものか──。

相続放棄の前に借金の有無を確認

 極論を言えば、相続手続きは「最悪の場合、やらなくてもいいもの」だ。借金などの「負の財産」がある場合は「相続放棄」もできる。だが、都合よく一部だけを放棄することはできない。

「借金があるからといって相続を放棄すると、その他の財産もすべて手放さなければいけなくなります。財産が少ない場合などは、自宅を失うことになる恐れもある。財産を把握しきれないまま放棄して、後になって多額のお金が残っていたことがわかって後悔するケースも少なくありません」(橘さん)

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