例年にも増して、気温が高い今年の夏。熱中症対策のため、外出時には帽子をかぶっているという人も増えているだろうが、なかには季節に関係なく、年中帽子をかぶっている人たちもいる。彼ら/彼女たちにとって、帽子はどのような意味を持つものなのだろうか。すっかりトレードマークになるほど、年がら年中帽子をかぶっている人たちに、そのメリットとデメリットについて聞いた。
都内のデザイン会社に勤務する40代の男性・桜井さん(仮名)は、キャップをかぶる理由をこう話す。
「20代のころから、基本的に外出時はずっと帽子をかぶっています。基本的にはキャップですね。室内にいるときはかぶったりかぶらなかったりですが、仕事もスーツスタイルではないので、私服は基本的に全部“帽子ありき”。帽子をかぶっていれば髪の毛をセットする必要がなくて、朝の支度も時間がかからない。整髪料を買う必要もないし、本当にラクですよ」(桜井さん)
桜井さんは、散髪に行く頻度も少なめで、2~3か月に1回程度だという。
「帽子をかぶりやすいヘアスタイルを選んでいるので、ベースはスポーツ刈りです。髪型を考える必要もないし、変えたいとも思わない。スティーブ・ジョブスが毎日同じ服を着ていたのと同じような感覚だと思ってます(笑)。髪の毛にかける時間を減らせるというのが、帽子スタイルの最高のメリットだと思います」(桜井さん)
都内のIT企業に勤務する30代の女性・遠藤さん(仮名)もまた、一年中帽子をかぶって生活している。遠藤さんは、キャップやバケットハットなど、多数の帽子を所有しており、無類の帽子好きを自認。帽子をかぶることで、“おしゃれ”につながっていると感じている。
「私はカジュアルなファッションが多いんですが、帽子をかぶることで一気に“おしゃれ度”が増すんです。シンプルな服装にプラスするワンアイテムとして、帽子は手軽。春夏はキャップやバケットハットが多いですが、秋冬になればベレー帽やニット帽などでおしゃれの変化を楽しめます。あと、最近ちょっと頭頂部に白髪が生えてきたんですが、それを隠すことができるのもいいんです。もう帽子なしの生活は考えられないです」(遠藤さん)