今年の土用の丑の日は7月23日と8月4日。物価高騰で財布の紐は締めたいところだが、やっぱり夏のスタミナ食・鰻を食べたいという人は少なくないだろう。だが、2022年夏の国産活鰻の卸価格は前年同期比で約4割高く、燃料費などの高騰も背景に、値上げせざるを得ない鰻料理専門店も相次いでいる。一段と“高値の花”と化している鰻だが、そんな鰻を安く食べられるチェーン店も存在する。
「安い・早い・旨い」をモットーに、安価で鰻料理を提供するチェーン店「名代 宇奈とと」では、備長炭で焼く鰻をのせた「うな丼」を590円で食べられるなど驚きの安さを実現している。ちなみに全店で一番の人気メニューは「うな丼ダブル」(1100円)。鰻の量は「うな丼」の2倍だ。米どころの中からうな丼に最も合うように厳選し、ブレンドした国産米を使用している。
国内101店舗(直営14店、ライセンス店87店)を展開するG-FACTORY(東京・新宿)が、安さの秘密を説明する。
「年間を通した鰻の一括仕入れや簡素化を徹底した職人いらずのオペレーション構築によって、低価格での提供を可能にしています。鰻の蒲焼については串打ち3年、裂き8年、焼き一生とよく言われますが、宇奈ととでは独自で開発した網を使って炭火で焼いて仕上げる方式。3日の研修で上手に焼けるようになります」(同社・広報)
特製の網でひっくり返しながら、備長炭で外をカリッ、中をふっくら焼き上げる。テイクアウトも好調だ。
撮影/藤岡雅樹
※週刊ポスト2022年7月29日号