東京で仕事があるときはウイークリーマンション
浜松への移住が話題になると、俳優仲間から「実は私も移住を考えている」と相談されることが増えてきたという。
「『マー姉ちゃん』で母親役だった藤田弓子さん(76才)は、1989年にご主人と伊豆の国市に移住した大先輩。『一度遊びにいらっしゃい』と、言ってくださるので近いうちに行きたいです。熱海に住んでいらっしゃる女優さんも結構いらっしゃるそうで、私を含めてみんな、静岡県民ですね。たまたま私がクローズアップされちゃったんですけど、コロナで移住されたかた、多い気がします。東京に近くて、便利ですもん」
現在は、8月5日から始まる舞台『頭痛肩こり樋口一葉』を控え、稽古に励んでいるが、東京で仕事があるときは、ウイークリーマンションを借りている。
「仕事のたびに新幹線で通っている人もいるようですが、私の場合、ひと月ふた月になるので1泊2日なら姉のところに泊めてもらい、それ以上の場合はウイークリーマンションに暮らしています。新幹線で品川のビル群が見えてくると仕事モードになり、浜松の駅に降り立つとホッとする。もうすっかり、浜松の住民になっていますね(笑い)」
浜松では、人との出会いに恵まれたことを実感している。
「浜松のいいところはと聞かれたら、“自然”と言いたいところですが、やっぱり“人”ですね。東京でも人に恵まれていますが、誰も知らないところに行って、人に恵まれるのは、本当にありがたいことです。移住を考えているなら、この土地がとか、物価がとか、条件で考えるよりも、感性で、どうしてここが好きなのかを感じることの方が大事だと思うんです。そして、その土地に住みたいと決めたら、引っ越す前にまずは人脈作り。ちょこちょこと出かけて行って友達を増やしておくことです。その後で住居を決めても遅くはありません」