肌の露出が多い夏の時期、自分の体毛が気になるという男性も少なくない。しかし、脱毛クリニックや脱毛サロンは、何回も通わなくてはならないうえに、費用もかかるため、そう簡単に利用できるものではない。そういったなか、体毛に対応したボディシェーバーを購入し、自ら体毛の処理を行うという男性も増えている。
パナソニック、ブラウン、フィリップスなど、髭用のメンズシェーバーを手掛けるメーカーを中心に、多くのメーカーが男性用のボディシェーバーを発売。価格帯は3000~1万円程度で、ハイエンドクラスなら5万円以上もする髭用のシェーバーよりはリーズナブル。脱毛クリニックや脱毛サロンに行けば、全身脱毛で数十万円かかることも珍しくないので、セルフでグルーミングをすることは、お財布にもかなり優しいといえる。
つい最近、ボディシェーバーでのグルーミングを始めたという都内に住む会社員の高瀬さん(仮名、40代男性)は、「もっと早く体毛を処理しておけばよかった」と話す。
「体毛は結構濃いほうですが、腕毛やすね毛を剃ると“軟弱”だと思われるのではないかと抵抗があったんです。でも、最近は体毛を全部剃っている男性も多いし、海外のアスリートなんかもツルツルにしていることが多いという話を聞いて、考えが変わってきたんです。とはいっても、いきなり脱毛サロンに行くのはハードルが高かったので、ひとまず家電量販店に行き、ボディシェーバーを購入しました。それで腕毛を剃ってみたら、これが快適なんですよ」(高瀬さん)
高瀬さんは、ボディシェーバーで腕毛、すね毛、胸毛、デリケートゾーンなどを処理している。
「腕毛やすね毛はツルツルにはせず、“剃毛”というよりは“減毛”くらいのイメージですね。アタッチメントを2mmくらいに設定して、触ってなんとなくすべすべするくらいに処理しています。長かったときは汗がまとわりつく感じもあったんですが、処理するようになって汗の嫌悪感もなくなりました。
デリケートゾーンは特に快適ですね。生えている部分を狭くして、毛の長さを短くするイメージです。夏の汗やトイレ後の嫌悪感が激減しました。1万円程度のボディシェーバーでこの心地よさを得られるのは、素晴らしいと思いました」(高瀬さん)
グルーミング後の周囲からの反応はどうだったのか。
「僕は会社でも、毛深いことでおなじみだったはずなんですが、処理したところで同僚たちはほとんど反応なし。世の中の人は意外と、他人の体毛に興味がないんだなと実感しました。それこそ、誰も“軟弱”だなんて思っていないってことです(笑)」(高瀬さん)