投資情報会社・フィスコが、株式市場の8月15日~8月19日の動きを振り返りつつ、8月22日~8月26日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で383.35円高(+1.34%)と3週続伸、5週連続で陽線を形成した。
週明け15日、日経平均は324.80円高と大幅続伸、前の週末に727.65円高と大幅に上昇しており、短期的な過熱感はあったが、引き続きインフレピークアウトへの期待が下支えし、長期金利の低下を支援要因とした米ハイテク株高が指数を押し上げた。16日は2.87円安と横ばい。8月NY連銀製造業景気指数が大幅に落ち込み、景気後退懸念が強まったが、金利低下に伴うハイテク株の上昇が引き続き支援した。
17日は353.86円高と大幅に反発し、7カ月ぶりに29000円を回復した。米小売大手の決算が軒並み予想を上回ったことで、高インフレ下での消費の強さを確認し安心感が台頭。ダウ平均の上昇を好感して東京市場でも買いが先行。為替の円安進行や堅調なアジア市況が追い風となったほか、日経ダブルイン<1357>を買い建てていた個人投資家の踏み上げが相場上昇の要因になったとの指摘が多く聞かれた。
一方、18日は280.63円安と反落し、29000円割れ。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、参加者が過剰な引き締めリスクに言及したこと等が明らかになり、ハト派寄りの内容と解釈する向きが多かった。しかし、米10年債利回りが1カ月ぶりに一時2.9%台に乗せたことで、ハイテク株を中心に売りが優勢。米アナログ・デバイセズの決算を受けたフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅安を嫌気し、半導体関連株の下落が目立った。
週末19日の日経平均は11.81円安。8月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想外のプラスに改善するなど好材料もあったが、米主要株価指数の上昇が限定的だったこともあり、東京市場も動意に乏しい展開。日経平均は29000円を回復して始まったが、寄り付き直後からすぐに失速。午前中ごろには29000円を割り込み、その後は28900円台でのもみ合いが続いた。
今週の東京株式市場は上値の重い展開か。週末の金融政策イベントを控え、様子見ムードが強い週となりそうだ。
25日からカンザスシティー連銀が主催する経済政策シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開かれる。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長による講演は日本時間で26日23時の予定で、これを東京市場が織り込むのは翌週となる。FRBは繰り返し今後の金融政策の動向は「データ次第」としているため、今会議での結果が市場に大きなインパクトは与える可能性は低いとみているが、年に1回の注目イベントで、稀に短期的な政策方向性に関する話が出てくることもあるため、週を通して動きづらい展開が予想される。