1ドル=130円という20年ぶりの水準の円安で、円の価値が低くなるなか、株や投資信託などの金融資産への注目も高まる。経済アナリストの馬渕磨理子さんが指摘する。
「多くの人から、“円が安くなり不安なので、どこかに投資できないか”との問い合わせがあります。初心者には現金を半分から4分の3ほど残して、安定的な金融商品に投資することをすすめています」
国内株式の投資先でまず注目されるのは製造業だという。ファイナンシャルプランナーの横川由理さんはこう話す。
「円安の恩恵を受けて輸出が伸び、業績がアップすると考えられます。トヨタ自動車、オリンパス、ニコンなどの有名企業なら安心感もあり、株価の動向に一喜一憂せずにすみます」
馬渕さんがあまり知られていない有望株を紹介する。
「鳥取県に本拠を置く『寿スピリッツ』は、インバウンド時に爆発的な人気があったお菓子メーカー。コロナ禍で落ち込んだ業績が回復基調にあり、今後の経済活動再開でさらに伸びるはずです。
同様にコロナ禍で沈んだ貸し会議室の『TKP』もこの先に力強く回復しそうです。建設業の『インフロニア・ホールディングス』は提案に設計、建築に運営サービスまで提供する革新的ビジネスモデルが注目され、建設業界のトップになる可能性を秘めています」(馬渕さん)