投資情報会社・フィスコが8月22日~8月26日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米減速懸念は根強く、低調な経済指標を手がかりにドルへの下押し圧力が見込まれる。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は追加利上げに前向きな姿勢を崩さず、金利先高観は後退していないことから、ドル高円安の基調は維持されそうだ。9月20-21日に開催される次回連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を0.50ポイントに縮小するとの観測が広がりつつある。ただ、8月26日のPCEコア価格指数は前回並みと予想されており、高インフレは継続。米カンザスシティー地区連銀主催のジャクソンホール会合では、世界経済の先行き不透明感が深まるなかで主要中銀の政策対応が注目される。欧州中央銀行(ECB)や英中央銀行(BOE)が引き締めを弱めるスタンスなら欧州通貨は大きく下げ、相場へのインパクトを与えよう。
パウエルFRB議長は来月発表される8月の雇用統計やインフレ指標などを挙げ、データ次第と強調する見通し。ただ、物価の高止まりが続くため引き締め姿勢を堅持するとみられ、金利先高観からドルに買いが入りやすい展開となりそうだ。日本銀行は現行の金融緩和策を長期間堅持するとみられていることもドル買い材料となる。
一方、世界的な引き締めは落ち着きつつあるほか原油相場の失速でインフレ圧力も弱まり、株式市場にとっては買いが入りやすい。NYダウなどの持ち直しでリスク選好の円売りが想定され、主要通貨は対円で底堅い値動きが見込まれる。
【米・7月個人支出】(26日発表予定)
26日発表の米7月個人支出は6月実績を下回る見込みだが、市場予想を下回った場合、FRBの引き締め方針を緩める可能性があることから、金利高・ドル高は限定的となりそうだ。
【ジャクソンホール経済シンポジウム】(25-27日開催予定)
米カンザスシティー地区連銀主催の国際経済シンポジウムでは、世界的なインフレ下での金融引き締めが共通テーマとなりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が26日に講演を予定しており、その場で景気への配慮が示された場合は金利安・ドル安を誘発しよう。