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【日本株週間見通し】今週の東京株式市場は神経質な展開か メジャーSQも注意

 週末には9月限先物・オプション取引に係る特別清算指数(SQ)算出を控える。日本取引所グループが公表している投資部門別売買状況によると、日経平均が718円高と急伸し、その後の急ピッチでのリバウンドへと繋がった7月20日を含む週から8月第4週(8/22~26)までの間、海外投資家は現物株を2,100億円程売り越した一方、日経平均先物(ミニを除く)を1兆2,200億円買い越し、TOPIX先物は4,600億円買い越した。先週までの下落で一部の買い持ち高は解消されているとはいえ、メジャーSQに向けて買い持ち高の解消余地が残されていることもリスク要因だろう。

 日経平均は、先週末、心理的な節目となる27,500円より上で終えたが、この水準より下には距離を詰める形で200日移動平均線、75日線が並んでいる。これらを割ってしまうと、短期筋は今度買い持ち高の解消だけでなく、新たに売り持ち高の積み上げに回るとも考えられるため、警戒が必要だろう。

 米国では5日のレイバー・デー明け以降、機関投資家の多くが夏休みから戻ってくる。7月半ばからのリバウンド局面では、機関投資家の夏休み入りに伴う売り手不在が株価上昇の背景として考えられてきた。機関投資家が戻ってきて売買に厚みが増してくるなか、売りが更に膨らむ可能性には注意したい。ほか、8日からは欧州中央銀行(ECB)による定例理事会が開催される。欧州ではインフレ減速の兆しが未だ見られず、今会合では0.75ptの大幅利上げの可能性がある。足元で金融引き締め強化への警戒感が強まっている中、大幅利上げが決定された場合には、リスク回避の動きが増幅される恐れもあろう。

 今週は5日に石油輸出国機構(OPEC)プラス会合、6日に7月家計調査、米8月ISM非製造業景況指数、7日に7月景気動向指数、中国8月貿易収支、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、米アップルの新製品発表会、8日に4-6月期国内総生産(GDP)確報値、8月景気ウォッチャー調査、ECB定例理事会、9日にメジャーSQ、中国8月消費者物価指数などが予定されている。

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