イベント規制の影響で増えるYouTube番組
パチンコチェーンのYouTubeチャンネルで芸人たちが登場する番組が増加している背景には、どんな事情があるのだろうか。
「元々パチンコ店では、集客を目的にタレントの“来店イベント”を頻繁にやっていました。タレントがちょっとしたトークショーやサイン会などを行うというもので、芸人が呼ばれることも多かった。でも、最近ではパチンコ店の宣伝広告に関する規制が厳しくなっていて、来店イベントを開けなくなっている地域も増えています。
そういった背景があり、“店舗でのイベント”とは異なる形での宣伝を模索する中で、YouTubeでの番組配信にスポットライトが当たるようになりました。来店イベントの場合、“実施する店舗”だけの集客・宣伝となるわけですが、YouTubeであればチェーン店の全店舗の宣伝効果が期待できるというメリットもあります」
地上波でもパチンコ・パチスロの専門番組は放送されており、CS放送にもパチンコ・パチスロの専門チャンネルが存在している。しかし、YouTubeの番組は、地上波やCSの番組よりも圧倒的にコストがかからず、宣伝効果も高いという。
「そもそも地上波で番組を放送するとなると、放送枠を確保するためにかなりのお金がかかりますし、CS放送については契約者にしか見てもらえない。でも、YouTubeであれば制作費や出演者のギャランティーはかかりますが、配信するのにお金はかかりませんし、無料で誰でも見ることができる。チャンネルそのものの周知は必要ですが、初期投資を抑えて宣伝できるというメリットはかなり大きい。
さらに『くずパチ』などは、パチンコに興味がないお笑いファンでも楽しめる番組構成となっており、結果的に従来のパチンコファン以外にも見てもらえるというメリットもあります」