ジャニーズ事務所は9月13日、公式サイトにおいて物価上昇などを受けて、事務所主催のコンサートチケット価格を値上げすると発表した。同サイトでは、〈この度、ジャニーズグループ主催コンサートにおきまして、チケット価格を改定させていただくことといたしました。まずは、皆様にご負担をおかけいたしますこと、心よりお詫び申し上げます〉とファンに謝罪。そのうえで、〈市場の動向に注視しながら今後の対応について検討しておりましたところ、コンサート制作費への影響が顕著になり始めたことから、チケット価格を改定させていただくという結論に至りました〉と発表している。
これまで、ジャニーズコンサートのチケット価格は、会場や出演アーティストによって差はあるものの、7000~9000円台の価格帯のものが主流で、そのクオリティの高さを考えると、ファンの間では「安い」という声も出ていた。もっと高くてもお金を出してくれるファンはいるだろうが、中高生など若年層のファンでも足を運びやすいように、価格設定が抑えられていた側面がある。
今回の価格改定について、事務所はファンに向けて次のように報告をしている。
〈その時代ごとに、極力お求めやすい価格でコンサートチケットをご提供するということは、弊社が皆様の応援にお応えする一つの表現方法であると考え、できる限り価格の維持に努めてまいりました〉、〈そのような中、時代の変化に加えてパンデミックや社会紛争など予想もしなかったような出来事が立て続けに起こってしまう時代に直面し、改めて、弊社がこの社会で果たすべき役割を考えた結果、「応援してくださるファンの皆様にエンターテイメントを通じて笑顔になれる時間をお届けする」という原点に立ち返りました〉──。
今回の価格改定、ファンはどのような思いで受け止めているのか。15年間ジャニーズアイドルのファンを続けているという、広告代理店勤務の女性・Aさん(30歳)はこう話す。
「ジャニーズファンの間で、チケット代金は『実質タダ』と言われているくらい、良心的な価格でした。実際に10年前と比べると、チケット代金が徐々に上がっていたので、今回の発表についても特に不満はありません。元々デビュー前のジャニーズJr.の公演はチケットが安いですが、デビューするとコンサートのチケット代金も少し高くなりますからね。
でも、ファン心理としては彼らに会えるのであれば、チケット代金なんてあってないようなものです。代金よりも、チケット抽選が当たるかどうかのほうがよっぽど重要です。これまで低価格を維持してくれた事務所に対して、ファンは感謝する気持ちこそあれ、不満の感情なんて湧くはずもありませんよ」(Aさん)