「大学の生協では買いにくかった」
別の大学に通う女子学生・Bさん(21歳)は、このサービスが導入されるまで大学キャンパス内で生理用品を買うことをためらっていたという。
「大学で急に生理になってしまった日や、生理用品を持参し忘れてしまったときにとても助かっています。大学のなかの生協でも生理用品や販売していますが、周囲に男子学生などが買い物をしていたり、レジが男子学生のアルバイトだったりするなかで、生理用品を購入するのは勇気がいりますし、買うのをためらうことも多かったです。
うちの大学にOiTrが導入されたのは本当にありがたかった。個室のなかに設置されているので、取り出す際に音も出ないので、女性同士でトイレに入ったときでもナプキンを受け取りやすいのが嬉しい。女性の気持ちをとてもよく考えてくれているサービスだと思います」(Bさん)
OiTrの公式ウェブサイトには、《生理(月経)のある人が強いられるさまざまな負担を、幾分かまかなえないかという思いから生まれました(中略)このサービスを生理に伴う負担軽減に役立てていただき、経済格差やジェンダーギャップという不均衡の是正に寄与したい。未来を語り、共感し、信頼し合える存在でありたい》とある。
記事の冒頭でスコットランドのニュースを紹介したが、このほかニュージーランドでは、2021年6月から学校で生理用品の無料提供がスタート。またフランスでは2021年2月に政府がすべての大学生に対して生理用品を無料で配布することを発表している。世界的に「生理の貧困」問題への対策が進むなか、日本でもますます積極的な取り組みが期待される。