新型コロナウイルスの感染拡大以降、JR各社はさまざまな割引きっぷを発売し、需要喚起につとめている。特にこの秋は「鉄道開業150年」とも重なり、とりわけ割引きっぷが充実することになった。そこで、JR各社がこの秋発売する割引きっぷのうち、特に割安でお得なものについて、どれほどお得なのかを紹介してみよう。
【JR西日本】5000円で大阪から博多まで新幹線往復も
この秋最大の注目株は、JR西日本が発売している「サイコロきっぷ」だ。これはJR西日本が2022年7月19日から9月30日まで販売(利用期間は10月31日まで)しているもの。
9月30日までにJR西日本のサイトにアクセスしてエントリー。エントリー料ときっぷ代あわせて5000円を払うことで、大阪・新大阪から芦原温泉・餘部・東舞鶴・白浜・倉敷・尾道・博多のいずれかまでの往復分の乗車券+指定席特急券のきっぷが得られる。サイコロというのは、目的地がどこになるのか分からないという意味だ。
各方面の確率は、白浜1/6、餘部1/6、東舞鶴1/6、倉敷1/6、芦原温泉1/6、尾道5/36、博多1/36。最も割引率の低い東舞鶴でも44.5%引き、博多にいたっては82.9%となる。当然のことながら博多が出れば「当たり」といえるだろう。
大阪近郊以外の人にとっては、大阪までの交通費が別途かかるというデメリットもあるが、金額の安さは破格である。どうしてもここに行きたいという旅行でなければ9月30日までにエントリーしてみてはいかがだろうか。
【JR北海道】全線乗り放題が1日あたり2000円
JR北海道が期間限定で販売している「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」(通称ラブパス)は、連続する6日間、JR北海道の在来線全線とJR北海道バスの全線(一部路線を除く)が特急も含めて乗り放題となるパスだ。普通車指定席も4回まで利用できる。
金額は通常2万4000円のところ、「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」の補助金を適用した結果、50%引きの1万2000円となる(子ども料金の設定はない)。特急乗り放題で1日あたり2000円は、青春18きっぷよりもはるかに安く、破格といえる。