経済アナリストで日本金融経済研究所代表理事の馬渕磨理子氏も、世界と戦える日本企業に注目する。
「金属ホックで世界首位のモリトはアパレル向けのほか、車内装品も手がけることからEV需要の恩恵も期待できる。
世界トップの高級ヘルメットメーカー・SHOEI、業務用・家庭用エアコンで世界最大手のダイキン工業なども、メイドインジャパンの品質の高さを武器に円安が追い風になると見ています」
今回の円安は、米FRB(連邦準備制度理事会)が利上げに転じたことが大きな要因だが、米国の金利上昇が後押しになる銘柄もあるという。
「生命保険会社は米国債を中心に運用しているため、米国の長期金利上昇の恩恵を受ける。大手生保の第一生命ホールディングスに目を向けてもいいかもしれません」(馬渕氏)
今後の為替動向について、戸松氏や馬渕氏は「円安は1ドル=150円までは進む」と口を揃える。まだまだ円安が進む可能性が高い以上、それを見据えた賢い選択が必要になる。
※週刊ポスト2022年10月21日号