4号機時代は“まとも”ではなかった
6号機以降の時代では考えられないくらいの出玉機能を持ち、大勝ちも大負けもする4号機の時代。いったいどんな時代だったのか──。
「パチスロに液晶画面がついたのは4号機以降のことです。演出面での進化とともに、出玉性能に関するルールについての解釈が拡大され、メーカーがさまざまな出玉機能を“発明”した時期です。パチスロ機の複雑化が進む一方で、ルールの整備が追いついていなかったこともあり、極端なスペックの機種が数多く生まれたと言えると思います。
5号機になって、ボーナスが連チャンするストック機能が不可能となるなど、出玉性能がかなり低下しました。6号機以降は、その5号機よりも出玉性能が低い。4号機時代を知っている古いパチスロファンにとっては、今の状況はたしかに物足りないものなのかもしれません。
しかし、1日に何十万円も勝ったり、1時間で4万円も負けたりすること自体が、決して“まとも”ではないのも事実だと思います。ギャンブル依存症の問題に取り組まなくてはならない現実があるなか、4号機の時代に戻るのは考えられない。6号機はユーザーにとってあまり魅力的ではないスペックかもしれませんが、6.5号機とスマスロの登場によって、厳しい規則の中でもどうにかユーザーを喜ばせることができるスペックが模索されています。そういう意味では、パチスロ業界の未来も再び開けていく可能性があると思います」(藤井氏)
今となっては、「4号機のようなスペックの機種はありえない」と考えるファンは少なくないようだ。オールドファンの武勇伝としてのみ、生き残っていくのかもしれない。(了)