老若男女が気軽にプレイできる「ボウリング」。ゲーム性があり、老若男女問わずに楽しむことができるアクティビティだが、ボウリング場の利用者は年々減っている。
経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、ボウリング場の利用者数は、2012年の約1738万人から2021年には約686万人まで、この10年で大きく減少している。とはいえこの統計は、途中で調査対象の見直しが行なわれているため、数値の不連続が生じている。そこで、不連続を調整したうえでの利用者数の前年比伸び率を見ると、この10年で最も下落率が大きかったのはコロナ禍の影響があった2020年の39.3%減。次いで2015年の8.9%減、2014年と2021年の8.2%減となり、実に2012年以降すべての年で利用者数が減少している。
この利用者数の減少を裏付けるように、ボウリング場の数も減少している。日本ボウリング場協会の調査によると、2006年に1015か所にあったボウリング場は、2019年には738か所となっている。
ボウリング人口の減少に歯止めがかからない状況だが、それでは、“ボウリング離れ”した人たちは、いつからやらなくなったのか? 各世代の男女に「最後にボウリングをやったのはいつか」話を聞いてみた。
20代大学生「友達と行ったことがない」
まず、20代。都内在住の女子大学生・Aさんは、「友達と行ったことがない」という。
「地元(鹿児島)にいた頃は、母に連れられて数回やったことがありますが、友達と行ったことはなく、上京して大学生になってからは1回もやったことがありません。そもそも遊ぶ選択肢の中にボウリングは入ってないです」(Aさん)
IT企業に勤務する女性・Bさんは、20代後半。学生時代は行っていたのに、いつの間にか行かなくなったという。
「大学時代は、利用する駅の近くにボウリング場があったので、時間があいたらボウリングかカラオケに行こうか、という話は時々出ました。就職してからは、行ってないですね。生活圏内に、ボウリング場がないですし」(Bさん)
30代「“娯楽=飲み”に変わった」
広告代理店に勤務する30代男性・Cさんも、最後にボウリングをしたのは「高校の頃」と振り返る。
「小学生の頃は、ボウリングが趣味の叔父がよく連れていってくれました。でも僕はボウリンより、併設されているゲームセンターで遊ぶのが楽しかった。中学・高校の頃は、学校帰りに年に何度かしていましたが、大学に入って以降はしていないです。娯楽=飲み会になっていったのかもしれません」(Cさん)