アクティブ投信を選ぶ際のチェックポイント
アクティブ投信を選ぶために、必ずチェックしておきたいポイントは3つあります。
【チェックポイント1】シャープレシオ
シャープレシオは、運用で取ったリスクに対してどれだけリターンを上げたかを示す指標です。
リターンが同じなら、取っているリスクが小さい投資信託のほうがよいですよね。シャープレシオは、リターン÷リスクで計算されますが、自分で計算する必要はありません。モーニングスターなど、投資信託が比較できるサイトでシャープレシオは調べることができます。過去3年以上のシャープレシオが1以上であればひとまず合格、2以上であればかなり優秀です。ただし、投資信託のカテゴリーによって、平均シャープレシオも変わります。
たとえば国内株式のアクティブ投信の3年間のシャープレシオランキングを見ると、最も高いアクティブ投信で、1.22ですので、このカテゴリーであれば、1.1以上あれば優秀と考えられます。
【チェックポイント2】組入銘柄
アクティブ投信でありながら、中身がインデックス投信とほとんど同じなら、好パフォーマンスを望むことはできません。また、手数料が高い分、インデックス投信よりも成績が悪くなる可能性も高まります。どんな銘柄が組み入れられているか、目論見書や、月報で確認しましょう。
【チェックポイント3】純資産額
アクティブ投信では、純資産額1000億円未満のものに注目したいです。純資産額は、投資信託の人気を示すバロメーターですから、大きいのはよいことですが、あまり大きくなりすぎると、(ファンドマネージャーが)運用がしづらくなるといったデメリットも出てきます。運用額が大きくなるとひとつの銘柄に投資する金額が大きくなるので、複数回に分けて買う必要があり、運用コストがかさみます。また、売却したいときも、思い通りのタイミングで売れない可能性が高くなり、パフォーマンスに影響が及びます。
相場はつねに変化しますから、素早く状況に合わせて銘柄組み替えを行えるかどうかは、アクティブ投信にとって非常に重要です。大型船をイメージするとわかりやすいかもしれません。目の前に急に流氷が現れても、すぐに回避できないですよね?
次回は、具体的に優秀なアクティブ投信にはどんなものがあるか見てみましょう。
《今回のまとめ》
・アクティブ投信は、自分で選ぶ楽しみがある
・シャープレシオ、組入銘柄、純資産額の3つは必ずチェック!
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」(https://lounge.dmm.com/detail/3843/)を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。