インフレのピークアウトはいつか?
そして何と言っても最大のテーマはやはり「インフレ」です。
2022年後半に入ってから、急速な利上げや株安など、需要を弱める環境変化があり、さらに原油や小麦の価格は下落傾向にあります。9月のISM景況感指数における「入荷遅延」によれば、物流混乱も改善の兆しが出始めています。
一方で、強い賃金上昇は続いており、ウクライナ情勢、エネルギー価格、物流混乱、コロナ、中国経済など不透明要因も多くあります。
これまで何度もインフレピークアウトが期待されましたが、いまだ明確なピークアウトの兆候が出ていないのが現状です。前例のないことで、インフレの将来を見通すのはとても難しい状況にあります。さまざまな経済指標やニュースを日々丁寧に確認しながら、インフレピークアウトを探っていくしかなさそうです。
まだまだ予断を許さないアメリカ経済においては、「経済指標の急激な変化」「ターミナルレートの水準変更」「インフレピークアウトの確認」の3つの重要な視点にアンテナを立てて、今後のマーケットに向き合っていきましょう。
【プロフィール】
森口亮(もりぐち・まこと)/個人投資家、投資系YouTuber。1983年、埼玉県生まれ。元美容師。「Excelで決算数値を管理して、有望な成長株を中・長期的に狙う」という手法で資産を10倍に。その後も着実に資産を増やしている。著書に『1日5分の分析から月13万円を稼ぐExcel株投資』(KADOKAWA)がある。YouTube「毎日チャート分析ちゃんねる」やnote(https://note.com/morip)を日々更新中。