2位には、埼玉を代表する地域密着型スーパー「ヤオコー」が前回の3位からランクアップ。しかもトップとの差はわずか214票だった。
埼玉県民に愛されてやまないヤオコーの魅力は、なんといっても、総菜の豊富さと質の高さにある。小売・流通業界専門メディア『リテールガイド』編集長の竹下浩一郎さんが話す。
「ヤオコーが現在目指しているのは『豊かで楽しく健康的な食生活提案型スーパーマーケット』。特に総菜に力を入れていて、例えば『手握りおはぎ』はわざわざ宮城の人気店に作り方を学びに行ったほどこだわっています。
ほかにもオリジナルのカレーパンなど、お客さんが遠くからでも買いにくるような名物商品を開発しています」
そして栄えある第1位に輝いたのは「オーケー」だ。第1回から4連覇を成し遂げ、絶対王者ぶりを見せつけた。
今回も「オーケーが近くにあるから、その地への引っ越しを決断した」という声が多く寄せられるほど、熱烈な支持を受けた。
「あらゆる食品の価格がオーケー基準になっているため、外出先や街中で見かけたほかのスーパーの値札に『高っ!』と叫んでしまうことがよくあります」(40代女性)
「オーケー」の最大の強みは安さだが、もちろんそれだけではない。
「安さに加えて、“正直なところ”も大きい。オネストカードというのがあって、例えば“いまは不作で値段が高いから他の商品で代替した方がいいですよ”とあえて書くなど、必ずしも自社にとって得ではない情報も伝えている。それもお客さんに信頼され、支持されている理由です」(竹下さん)
番組パーソナリティーでコラムニストのジェーン・スーさんが投票結果をこう振り返る。
「回を重ねるごとに総得票数が増えるなかでの4連覇というのは、本当にすごい。オーケーさんの実直さを多くのリスナーさんが評価した通り、お客さんと真摯に向き合っているスーパーが信頼され、票を得ていることは間違いありません」
(後編につづく)
※女性セブン2022年11月10・17日号