また、かなり昔に加入したがん保険がある場合、見直しは必須だ。
「2000年以前のがん保険は、いまのがん治療に合わない保障内容になっているかもしれません。以前は入院や手術の保障が中心になっていて、それに一時金がつくのが、がん保険の主流でした。しかし、いまは手術だけでなく、化学療法・放射線療法が中心になっており、入院せずに抗がん剤治療を受けるケースも増えています。医療は進歩が速いので、がん保険や医療保険は、昔のものでは対応できないことがあるのです」(長尾さん)
そもそも、「がんになったとき」「心筋梗塞になったとき」「女性特有の病気になったとき」と、ケース別の保険は本当に必要なのか。オフィスバトン「保険相談室」代表の後田亨さんが説明する。
「ある保険会社の商品設計の専門家は“がん保険や三大疾病保険などは意味がない”と言います。高額療養費制度によって、医療費の自己負担額には上限があるからです。がん保険などには入らず、限度額まで自費で対応する方が、保険会社の経費や利益を負担せずに済むということです」
※女性セブン2022年11月10・17日号